「初めまして、ザードさん、ラナさん、それに“帝国の薔薇”ことレイラさんも。私はヴァイス・ランドシーカーと言います」
そう言って、ヴァイスは深々とお辞儀をした。
レイラはヴァイスをしばらく見ていたが、ふいに口を開いた。
「まさか、“雷光のヴァイス”と呼ばれる奴とこうやって会うとはな」
「“帝国の薔薇”に名前を覚えられてるとは光栄ですね」
「“ハント・ザ・マジックスナイパー”に“雷光のヴァイス”………お前やレイナスは凄い連中と仲間だったのだな」
ロナードはレイラのその言葉に軽く笑っただけだった。
一方、ヴァイスはそれを聞いてハントをちらりと見た。
「……ハントさんの場合は凄くも何ともないですけどね」
「なんだとっ!?」
ハントがヴァイスに喰ってかかる前にヴァイスは雷をハントの上に落とした。
「ふごっ」
雷を直撃したハントは真っ黒になり、ぴくぴくと痙攣していた。
「静かにしてください。ニアさんが寝てるんですよ?」
軽蔑の眼差しでハントを見やった後、再びザード達に向かい直った。
「さて、本題に入りましょうか」
「……ヴァイスって今何歳くらいなんだろ?」
「結構若いよね。ロナードさん以下お姉ちゃん以上かな?」
ザードとラナはヴァイスを見て、ひそひそとその年齢を考えてみた。
あのレイラが知っているということは、かなり凄い人であることは間違いない。
が、どう見ても自分達と年は変わらなそうである。
そんなことを考えていると、いきなりヴァイスが話に入ってきた。
「私の年は25歳ですよ。……ちなみに、ロナードさんより年上です」
『えぇっ!?』
その、意外な答えに二人は驚いた。
ロナードが大人っぽく見えるせいもあるが、さすがにロナードよりは年下のように見えた。
「人間って、見かけによらないんだな」
「そうだね」
ザードとラナはこうして、いろんなことを学習していくのだった。


終わり


→あとがき
ギャグを書こうとしたのに失敗したかな的な、ね。
久々のフラハイ。ただ今、3をやっているので書きたくなったんです。
では、次はシリアス話を書こうと思います。

 

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